事故物件を売却したいと考えている方は「相場はどのくらいだろう?」と疑問を抱いているのではないでしょうか。
また、事故物件をできるだけ高く売りたいと考えている方も多いかと思います。
そこで今回は、事故物件の相場や価格を左右する要素についてまとめました。
あわせて、事故物件の相場が落ちやすいケースや高く売るためにやるべきことについても紹介しています。
本記事を参考にしていただき、事故物件を納得いく価格で買取ってもらいましょう。
事故物件は売れる?
事故物件は価格の安さを理由に購入する方が一定数いるため、不動産会社や専門業者に売ること自体は可能です。
一方で、事故物件は買主に対して告知する義務があり、事件・事故があったことを隠して売ってはいけません。
そのため、通常の物件と比べると価格は安くなる、また買い手が見つからない可能性は高く、売却には苦労する方は多いのです。
なるべく価格を落とさずに売るためには、事故物件ならではの売る際のポイントを押さえなければなりません。
「事故物件は売れない」「高い相場で売却できない」と最初から諦めずに、納得できる価格で買取ってもらいましょう。
事故物件の相場は?
事故物件の価格相場は、一般的に通常物件より大幅に安くなるといわれています。
価格を下げる義務はありませんが、通常物件と同じ金額にしても買い手が見つからないため安くしないと売却することが難しくなります。
ただし、建物の状態や立地条件など他の要素において魅力のある物件なら、そこまで値下げをしなくても売れる可能性はあります。
また、どんなに価格を落としても事件の深刻度によっては、買主が見つからずに売れ残るケースも考えられるでしょう。
物件の場所や状態、事件・事故の内容によって価格は変動するため、買取業者や不動産会社に相談するのが確実です。
事故物件の相場を左右する要素
事故物件の価格は、事件・事故の深刻度の他にも、通常の物件と同じように物件の場所や状態などに左右されます。
ここでは、事故物件の相場を左右する要素を5つ見てみましょう。
物件がある場所
事故物件のある場所が住みやすく、立地条件の良い場合などは通常の相場で売れることもあります。
利便性のよい一等地や快適に過ごせる住環境であれば、相場に与える影響が少ない場合もあります。
便利さ
利便性のよい場所にある物件は、生活しやすく住みたいと思う方が多く現れます。
そのため、以下のような物件は事故物件でも価格が下がらない可能性もあります。
- 駅やバス停が近くにあり通学・通勤がしやすい
- スーパーやコンビニ、商業施設が近くにあり買い物に行きやすい
- 市役所や郵便局、銀行が近くにあり利用しやすい
- 学校や公園、病院などの教育・医療施設が近くにある
利便性の良い物件は、売りに出るケースも少ないので事件・事故があったとしても便利の良さを重視し求めておられる方は多くいます。
反対に交通の便が悪く、どこに行くにも時間がかかる物件は、利便性が悪く人気は出ません。
快適さ
便利さと同じように快適に過ごしやすい場所にある物件は、高い価格で売却できる可能性があります。
たとえば、以下のような物件であれば人気が出やすく、査定の際は価値が高いと判断されるのです。
- 日当たりがよい
- 風通しがよい
- 治安がよい
- 騒音・異臭・振動のトラブルがない
気持ちよく過ごせる場所であれば、事故物件でも気分が落ち込みづらく心理的瑕疵が緩和されるかもしれません。
一方で通常の物件と同じように日当たりや風通し、治安が悪いと価格は下がる可能性が高いのです。
物件そのものの状態
物件そのものの状態も価格相場を左右する要素のひとつです。
査定をする際は、築年数や建物の内装・外装を中心に見られます。
たとえば、築年数が長ければ長いほど構造部分の劣化は進んでいるため、建物の価値は落ちてしまうのです。
屋根や外壁などの外装についても、腐食・破損があると価格は下がってしまいます。
また、内装においては異臭がしないか、壁紙やフローリングは劣化していないかが価格に大きな影響を及ぼします。
特に、事故物件の場合は事件・事故によって、床や壁に傷などが残るケースが多くみられるのです。
そのため、クリーニングやリフォームによって内装の改善と心理的瑕疵の緩和を行い、価格を落とさない工夫を施さなければなりません。
事故の深刻度
事故の深刻度は、事故物件の価格相場にもっとも大きな影響を与える要素です。
事故物件は、自殺や他殺、自然死などいくつかの要因により人の死が発生した物件のことをいいます。
亡くなった要因に対する心理的瑕疵があればあるほど、価格は低くなるのです。
孤独死や自然死の場合でも売却金額が低くなりますが、自殺や他殺の場合はそれ以上に通常物件の価格より安くなります。
殺人事件や自殺の現場となってしまった物件は、どうしても購入するのに抵抗を感じ、買主は見つかりません。
さらにニュースやインターネットで大きく取り上げられたり、近隣住民のほとんどが知っていたりする事件・事故ほど、価格を落として売る必要があります。
孤独死や自然死などは事件性がなく、住むことへの抵抗を感じない方は一定数いるため、値段への影響はそこまで大きくありません。
事故の深刻度が大きいほど、価格は落ちてしまう傾向は強いと把握しておきましょう。
経済状況
経済状況も事故物件の価格を左右する要素のひとつです。
景気がよくなれば物件の売買が活発になり、価格は上がる傾向があります。
また、住宅購入支援策やマイナス金利政策など、住宅の購入者が増えるような施策も物件の価値上昇に繋がっているのです。
他にも、オリンピックや日本万国博覧会などの大規模イベント、地方の再開発など社会的要因も価格に影響を与えます。
事故物件の価格は経済動向に追う形で上下していくのです。
買取の不動産業者
買取をお願いする不動産業者をどこにするか次第でも、事故物件の価格は左右されます。
不動産会社によってもそれぞれ得意としているジャンルやエリアなども異なります。
たとえば、専門業者であれば事故物件の価値を落とさずに活用するノウハウがあるため、高く買取ってくれる可能性が高いのです。
また、買取を仲介業者か直接買取業者かどちらを選ぶかも価格の変動に大きく影響します。
仲介業者の場合は買主が見つかるまで売却できず、もし売れ残ってしまったら価格を下げる必要があります。
しかし、直接買取ってくれる業者であれば買主が見つからなくても売買契約は成立し、価格がどんどん下がる事態は避けられるのです。
したがって事故物件を買取ってもらうときは、専門業者かつ直接買取を行っている業者を選びましょう。
弊社はどちらの条件にも該当しますので、業者選びに迷っている方はお気軽にご相談ください。
相場が落ちやすいケース
ここでは、事故物件の価格が落ちやすいケースをお伝えします。
以下のケースに該当する場合は、物件としての価値が低い、または買主が見つかりづらい可能性があります。
その際は、不動産会社を仲介して売却するのは難しいため、買取業者に依頼するのがおすすめです。
心理的瑕疵が大きい
殺人事件や大規模な火事など、心理的瑕疵が大きい事件・事故が起きた物件ほど相場は落ちやすくなります。
住むのに抵抗を感じる事案であればあるほど、買主は見つかりづらいからです。
自然死や孤独死は人が生きていれば避けられないことであり、事件性がないためマイナスなイメージは抱きにくいでしょう。
ところが、殺人事件や自殺、火災事故と聞くと亡くなった方の無念を想像してしまい、精神的なダメージを受けてしまいます。
そのような現場には、ほとんどの方が購入して住みたいとは思いません。
また、ニュースやインターネットなどメディアで大きく取り上げられてしまうと、価格に大きな影響が出ることも。
メディアを通して詳細を知れば知るほど、連想しやすく住みづらくなります。
心理的瑕疵が大きい事故物件は、相場が落ちやすいため、直接買取の業者を探すなど売却方法を慎重に検討しなければなりません。
物件の状態が悪い
物件の状態が悪いのも相場が落ちやすいケースのひとつです。
事件性のない自然死や事故死において価格の下落は起きにくいのですが、孤独死など遺体の発見が遅れると価格に大きな影響が出てしまいます。
たとえば、遺体の腐食によりにおいやシミが床・壁に染み込んでしまうと、物件としての価値は下がるのです。
一方で、クリーニングやリフォームを実施して改善されれば、大幅な価格の下落は避けられます。
状態の悪い事故物件を不動産業者で売買してもらうためには、においやシミ、傷はひとつも残さず解消しなければなりません。
築年数が長い
通常の物件と同じように事故物件も築年数が長いと、価格相場は下がってしまうのです。
一般的に木造の一戸建ては、築20年を超えると価格はほぼゼロになってしまいます。
内装に目立った傷や汚れが見られなくても、建物の構造は年数の経過に応じて劣化しているからです。
通常物件でも築年数が長いと建物の価値が下がるため、築20年以上の事故物件は土地のみの価格で取引される可能性が高いでしょう。
築年数が長い事故物件をお持ちの場合は、安い価格になることを覚悟したうえで売る必要があります。
高く売るためにやるべきこと
事故物件の価格相場は、心理的瑕疵や建物の状態、築年数などあらゆる要素によって変動します。
通常物件と同じ相場で売るのは難しいとわかっていても、少しでも高い価格で手放したいと考えている方は多くいるかと思います。
そこで、この章ではなるべく高く売るためにやるべきことを紹介するので、最善を尽くして納得できる価格で売却しましょう。
事故の形跡をきれいにする
事故物件を高く売るためには、事故の形跡をきれいにすることが重要です。
事故物件の売却において大切なのは、心理的瑕疵のある要素をなくし、悪いイメージを払拭すること。
形跡が残っていると、事故当時の状況を連想しマイナスな印象を抱かせてしまうからです。
そのために必要な作業は、業者にクリーニングを依頼して消臭や殺菌を行うことが挙げられます。
特に発見が遅れた遺体から発生したにおいや体液、菌などは、一般的なハウスクリーニングで完全にきれいにするのは困難です。
その場合は、特殊清掃を実施してくれる専門の業者への依頼も必要になります。
クリーニングとあわせて内装のリフォームをするのもイメージの回復に効果的です。
ただし、費用や手間がかかるため、個人で手配して行うのは難しいかもしれません。
業者によっては物件の買取だけでなく、特殊清掃からサポートしてくれるところもあります。
事故物件をなるべく高い価格で手間をかけずに売りたいのなら、特殊清掃のサポートが受けられる事故物件の専用業者への依頼してみましょう。
事故物件の買取実績が多い業者に依頼する
高く売るためには、事故物件の買取実績が多い業者に依頼することが大切です。
一般的な不動産業者や買取業者は、事故物件を活用するノウハウがなく、安い価格でしか買取れません。
ところが事故物件のプロの場合は、買取後の再活用に長けているため、価格を落とさずに売ることが可能です。
事故物件の買取を得意としているかどうかは、ホームページに記載されている実績を確認しましょう。
実績が多かったり、頻繁に更新されていたりする業者であれば、積極的に買取を行っている可能性が高いため安心して依頼できます。
あらかじめ買取実績を確認し、事故物件を積極的に取り扱う業者を選びましょう。
クリーニングや相続手続きを代行してくれる業者を選ぶ
クリーニングや相続手続きを代行してくれる業者を選ぶと、売却にかかる費用を抑えられるメリットがあります。
事故物件を専門に取り扱う業者の中には、クリーニングや相続手続きなど売却前に発生する費用を負担してくれるところがあるのです。
一般的な不動産業者に依頼するときは、物件の所有者が相続手続きやクリーニングを実施したうえで買取ってもらいます。
そのため、買主が見つかるかどうかわからないうちに、費用だけがかかってしまうリスクがあるのです。
事故物件の専門業者に依頼すれば、このように赤字になるリスクを避けられます。
弊社でも、引っ越し費用や司法書士費用、遺品整理費用など売却にかかる費用をすべてご負担いたします。
費用がかからずに事故物件を売却できるので、よろしければぜひご相談ください。
直接買取ってくれる業者に頼む
事故物件を高く売るためには、仲介なしで直接買取ってくれる業者に頼むのもおすすめです。
不動産業者を通して売却する場合、買主が見つからないと所有者は物件を売れません。
もし、売れ残ってしまうと価格を下げなければいけなくなります。
業者が直接買取ってくれる場合は、買主の有無は関係ないため、査定額が下がることはほとんどありません。
また、不動産会社には仲介手数料を支払う必要があるため、売主の手元に入るお金は少額になるケースも。
直接買取ってくれる業者であれば、仲介手数料が無料なのでその分手取り額は大きくなります。
さらに買主を見つける時間がかからないため、すぐに現金として受け取ることも可能です。
直接買取ってくれる業者を選んで、できるだけ高い価格で購入してもらいましょう。
まずは事故物件の相場を聞いてみよう
今回は、事故物件の相場や価格を左右する要素についてまとめました。
事故物件の相場は、一般的な通常物件の価格の3~5割と言われる場合もあります。
価格を左右する要素としては、物件のある場所や建物の状態、事故の深刻度など、さまざまあります。
そのため、確実な価格を知るには不動産業者や買取業者に査定依頼をして見積もりをもらうのが得策です。
「訳アリ物件買取専門サイト」でも、事故物件の買取を受け付けておりますので、お持ちの物件の相場について知りたい方はお気軽にご相談ください。