事故物件を賃貸に出している方は「家賃が安くて管理が大変」「そろそろ手放したい」と考えたことがあるのではないでしょうか。
また、事故物件を売却すると、通常物件と比べてどのくらい安くなるのか気になる方も多くいるかと思います。
そこで今回は、事故物件の家賃が安くなる理由や賃貸運用のリスク、売却方法についてまとめました。
結論から言うと、事故物件を賃貸として持ち続けるのには、固定費の支払いや理不尽な家賃交渉など、さまざまなリスクが潜んでいます。
本記事を参考に、事故物件を手放す効果的な方法を知って、なるべく高い価格で買取ってもらいましょう。
事故物件の家賃は安くなりやすい
事故物件の家賃はどうしても安くなってしまうのが現実です。
人が亡くなった現場に住みたいと思う方は少なく、借主には事故物件である旨を事前に伝えなければなりません。
事故物件に住んでもらうためには、家賃を下げるのが当たり前になりつつあります。
心理的瑕疵があるから
事故物件は心理的瑕疵のある物件のため、住んでもいいと少しでも思ってもらうには家賃を下げる必要があります。
心理的瑕疵とは、マイナスな感情から住むのに抵抗を感じる要素のことを指します。
たとえば、殺人・自殺・放火が起きた現場には多くの方が住みたいとは思いません。
「気分が落ち込んでしまうから」「心霊現象に悩まされる気がするから」などマイナスなイメージが強いからです。
また、事件性のない孤独死の場合でも、住むのを避ける方は多くいます。
遺体から出てくる体液や血液は部屋にダメージを与えてしまい、壁紙や床を張り替えても、感染症の恐れがあると思われやすいためです。
入居希望者が現れないのなら、一般的な賃貸住宅よりも家賃を下げて、住むメリットをつくるしかありません。
住むのに抵抗を感じやすい事故物件であればあるほど、入居者は見つかりづらく、大幅に家賃を下げなければならないでしょう。
告知義務があるから
借主は事前に事故物件であることを知ったうえで、契約するかどうかの判断ができるため、結果的に家賃を値下げする必要があります。
事故物件には入居者への告知義務が最低でも3年間あるため、人が亡くなった旨を隠したまま貸してはいけません。
借主にとって、自殺や殺人、火災などが起きた事実は、契約するか否かを判断する重要な問題だからです。
事故物件に告知義務がなければ、入居者は人が亡くなった旨を知らずに一般的な賃貸と同じ相場で借りるでしょう。
しかし、立地や間取りが気に入った物件でも、事故物件と知れば借りるのをやめる方は多くいます。
事故物件と知ったうえで借りる方はほとんどいないため、入居者は見つからず家賃を下げるしか方法がなくなるのです。
事故物件の賃貸運用にはリスクがある
事故物件の賃貸運用には、家賃交渉や維持費、税金などのリスクがあります。
持ち続けても満足した収入を得られず、赤字になる可能性があるのです。
入居者が集まらないリスク
残念ながら、事故物件に入居者はなかなか集まりません。
多くの方は「どんなに家賃が安くても人が亡くなった現場には住みたくない」と考えるものです。
さらにはインターネットや噂から事故物件と知られ、対象ではない他の部屋さえも借りてもらえないケースもあります。
なお、同じ建物の住民が事件・事故があったのを知って、退去する可能性も考えられるのです。
事故物件の賃貸運用では、部屋が埋まらずに家賃収入が得られないリスクはあります。
借主から家賃交渉されるリスク
事故物件を賃貸運用する際は、借主から家賃交渉されるリスクを考慮しましょう。
「家賃を安くしたい」と考えている人が、あえて事故物件を探して契約するケースはあります。
事件・事故が起きた対象の部屋は、しばらくの間家賃を下げて借主を探す必要はあるでしょう。
ただし、理不尽な値下げを要求されたり、物件内の別の部屋においても家賃を交渉したりと、無理な要望を押し付けられるかもしれません。
借りてくれない状況が続くよりも、安い家賃で入居してくれる方がよいと思い、交渉に応じ続けると一向に安い家賃のままになります。
借主の言いなりになって家賃の安い物件を持ち続けても、デメリットしかありません。
話題になるリスク
事故物件の賃貸運用には、悪い意味で話題になるリスクも潜んでいるのです。
情報社会の現在、インターネットやSNSを通して事故物件であることは多くの人に知られてしまいます。
たとえば、事故物件の情報を集めているサイト「大島てる」を閲覧すれば、誰でも簡単に事故物件を見つけられるのです。
また、事故物件をSNSや動画サイトのネタとして取り上げる人が増えているため、話題になればなるほど、住所特定などのいたずらの対象になる恐れも。
事故物件であることに加えて、悪い意味で目立ってしまった賃貸物件には、入居希望者はなかなか集まらないでしょう。
事故物件を賃貸として持ち続ける際は、話題になることで入居者が減ったり、いたずらを受けたりするリスクを考えなければなりません。
維持費や税金のリスク
事故物件を所有している限りは、家賃収入がままならない状態でも維持費や税金を払い続ける必要があります。
事故物件を賃貸運用し続けるためには、設備の修繕費やメンテナンス費用、クリーニング費用などが必然的にかかるのです。
また、固定資産税などの税金も発生し続けます。
家賃収入は減っていても、物件の維持費や税金は支払う必要があるため、赤字になるのは避けられないかもしれません。
事故物件は賃貸で運用するより売却するべき
事故物件の賃貸運用はリスクが非常に大きいものです。
そのため、賃貸物件として持ち続けずに売却する方法も検討しましょう。
ここからは、買取業者に依頼するメリットをまとめました。
固定費がかからない
事故物件を売却すれば、メンテナンス費用や固定資産税などの固定費がかからなくなります。
事故物件では十分な家賃収入が得られないため、固定費を払い続けるうちに赤字になる可能性は高いのです。
赤字が続けばいずれ自分の生活に影響が出てしまうでしょう。
また、事故物件の賃貸運用は、収入が得られないにもかかわらず管理は大変なため、ストレスを抱えているオーナーはよく見られます。
事故物件は買取ってもらったほうが、トラブルも発生せずに安心して過ごせるメリットがあるのです。
買取業者に手続きを依頼できる
買取業者の中には、事故物件を相続した場合に必要になる、複雑な手続きを代行してくれるところがあります。
亡くなった方の物件を相続するには、土地や建物の所有権移転登記を行うのですが、知識がないと難しく手間と時間がかかるのです。
手続きに不安がある方や時間がない方は、ご自身で司法書士に代行を依頼しなければなりません。
弊社の場合、相続に関係する手続きを一括して代行しますので、手間がかからず安心して事故物件を手放せます。
また、遺品整理士が在籍しておりますので、事故物件にまつわる困りごとをお任せできるメリットがあります。
即日現金が支払われる
直接買取ってくれる業者なら、即日現金が支払われるメリットがあります。
買取業者に依頼した場合は、買主が見つかるまで支払いを待つ必要がないからです。
不動産会社など仲介業者を通して売却する際は、買主が見つからないと物件は売却できません。
そのため、買取ってもらうまでに数年かかるケースも考えられるのです。
買取業者なら仲介せずに買取ってもらえるため、買主が見つかりづらい事故物件でもすぐに現金化できます。
なるべく早く事故物件を手放したい方は、弊社のような買取業者に依頼するのがおすすめです。
リフォーム・解体が不要
事故物件の買取業者の場合なら、リフォームや解体をしない状態で買取ってもらえます。
一方、仲介業者に売却をお願いする際は、所有者が自分でリフォームや解体を行わなければなりません。
事故物件を売るためには、リフォームをしてきれいな状態にしたり、解体して心理的瑕疵を薄めたりすることは大切です。
しかし、希望の価格で売れるかどうか分からないうちにリフォームや解体にかかる費用を支払うのはリスクがあります。
買い手が見つかって売却できても、場合によっては赤字になるケースは考えられるのです。
買取業者であればリフォーム・解体は不要なため、時間もお金もかからずに速やかに買取ってもらえます。
売却後の欠陥・心理的瑕疵の免責
買取業者に依頼するメリットのひとつに、心理的瑕疵の免責が挙げられます。
仲介業者を通して買主や借主が見つかったとしても、事故物件の所有者として訴えられる不安は完全にはなくなりません。
告知したとしても、場合によっては説明不足と言われトラブルになる可能性はあるからです。
そのため、事故物件を賃貸として持ち続ける限り、その不安は抱いたままになるのです。
買取業者に買取ってもらうと、心理的瑕疵があったなどのトラブルについて、売主が直接訴えられることはなくなります。
事故物件の所有者としての責任に悩まされたくないのなら、専門業者に買取ってもらうのが得策です。
プライバシーは守られたまま売却できる
買取業者に依頼するメリットとして、事故物件を売却することが周囲に知られずに、プライバシーは守られたまま買取ってもらえます。
仲介業者ではチラシを配ったりサイトへ掲載したりして購入希望者を探すため、事故物件を売却することが周辺に知られる恐れがあるのです。
また、インターネットを通して事故物件が売りに出されているのを確認して、冷やかしに来る人が現れる可能性があります。
賃貸の場合と同じように仲介での売買は、悪い意味で目立ってしまい、肩身の狭い思いをする場合も。
しかし、買取業者の場合は物件の情報を公開したり宣伝活動をしたりしないため、周囲に売却することを知られにくいのです。
周りからも目が気にならず、精神的の負担が少ない状態で事故物件を売却できます。
事故物件を売ると安くなるのか
事故物件は通常の物件と比べると、一般的な売却相場よりぐんと安くなってしまいます。
孤独死や自然死の場合でも売却相場は下がりますが、自殺や他殺となると次の使い手(買い手)がより一層減ってしまう為、どうしても安くなってしまいます。
殺人や自殺などは心理的瑕疵が大きく、発見時の遺体の状態が悪い物件ほど価格が下がりやすいのです。
一般的な不動産仲介会社では、事故物件を扱う頻度が少ない為、取扱い自体を懸念しているところがほとんどです。
事故のあった物件は、事故物件専門の買取業者に頼むことで、適正な価格で売却することが可能となります。
専門業者は事故物件の活用に長けているため、価値を落とさずに売却できるからです。
地元の不動産会社に断られ続けた物件でも、専門業者へ依頼することでスムーズに売却できることもあるので、検討してみてください。
事故物件の売却を依頼する業者の選び方
賃貸運用をしている事故物件を売却する際は、依頼する業者選びが重要です。
ここでは、業者の選び方のポイントをご紹介します。
事故物件の専門業者を選ぶ
売却する際は事故物件の専門業者を選ぶと、適正価格で査定してもらえ、スムーズに買取まで進めることが可能です。
専門業者は事故物件を活用するノウハウが豊富なため、積極的に買取を行っています。
そのため、買取を断られたり安い価格で買いたたかれたりする心配がありません。
また、クリーニングやリフォームなどを実施しなくても買取るケースがほとんどなので、費用や手間がかからずに済みます。
弊社では、事故物件を専門に買取っており、相続手続きや遺品整理なども代わりに行っております。
司法書士費用や遺品整理費用など売却にかかる費用はすべてご負担いたしますので、時間や手間、お金をなるべくかけたくない方は、ぜひご依頼ください。
買取実績を見る
業者を選ぶ際は、あらかじめホームページに掲載されている買取実績を確認するとよいでしょう。
実績が多くある業者は、事故物件を積極的に買取ってくれる可能性が高いのです。
また、お持ちの事故物件と同じような物件の買取事例があれば、安心してその業者に頼みやすくなります。
反対に買取実績がない、または少ない業者は、事故物件の買取が得意ではないケースが多いのです。
そのような業者は、買取自体を断られたり、安い価格で買いたたかれたりする恐れがあるため注意しましょう。
情報漏洩への対策がしっかりしている業者を選ぶ
事故物件を売却する際は、情報漏洩への対策がしっかりしている業者を選ぶことも大切です。
事故物件を売りに出すことが周囲に知られると、噂の的になる可能性が考えられます。
噂が広がれば広がるほど、嫌な思いをしたり物件が売れにくくなったりとさまざまな面で影響が出てしまうでしょう。
物件やお客様の情報が社外に漏れない対策をしている業者に依頼すれば、周囲からの目を気にせずにスムーズに売却できます。
弊社では、セキュリティ体制の強化、また買取業者と思われないような服装や車で現地へ向かうように配慮しておりますので、安心してご依頼ください。
賃貸の事故物件は売却しよう
今回は、事故物件の家賃が安くなる理由や賃貸運用のリスク、売却方法についてまとめました。
事故物件は心理的瑕疵があるため住みたいと思う方は少なく、また借主には告知する義務があるため、家賃はどうしても安くなってしまいます。
このまま賃貸として持ち続けることは、入居者が見つからない、無理な家賃交渉をされるなどの理由から家賃収入が減るリスクは大きいのです。
さらにメンテナンス費用や固定資産税などの固定費は支払う必要があり、赤字になって所有者の生活まで影響を及ぼしてしまいます。
リスクを負わないためにも、事故物件は買取業者に売却するのがおすすめです。
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