不動産業界の裏話

おもしろ劇場 その② ~昔の働き方編~ 第1話 営業マンの一日

約20数年前に勤めていた仲介の準大手不動産会社での勤務の状況です。平成10年前半頃に中途採用で入社しました。当時はまだ20代半ばで体力もあって毎日3-4時間の睡眠でも特に問題がなかった気がします。24時間戦えますか?というリゲインのCMが放映されていたと記憶しております。

出勤時間として朝は8時から朝礼が始まり、毎日、深夜0時を回っての帰宅でした。休みは水曜のみで、入社したての頃はお客さんの割り当てがないので水曜も出て電話を待っていたり、長期休暇も年末年始以外はほぼ休みが無かったと記憶しています。朝礼では社訓や理念などをリズムカルに気が狂ったように、大声で叫び倒します。声が小さいとやり直し。その後、店長の長い話が始まって約1時間の会議です。週末の予定や課題などを発表します。

平日の午前午後は車で物件を見たり、新物件の情報をもらう為に町やの同業者へ訪問をかけたり、契約予定があればその物件の役所調査などを行います。午後5時くらいには事務所に戻って、そこから雑務を行いお客さんへの追客です。追客とは主に週末に物件の内覧に誘う行為です。当時は追客のメインは自宅への電話が主体でした。又は携帯に電話や自宅に資料FAX、資料郵送、など行います。メールも時折送っていたと思います。

午後9時を回ると電話も掛けにくく、たまにお叱りを受けるので ほどほどに終わってそこから契約書の作成です。もしくは夜訪といって週末に案内したお客さんなどの家に訪問したり資料をもっていったり。なぜ必死に案内を取得するかというと、週末の案内が最低4件のノルマがあり、取れない場合は取れるまで罰として土日の2日間は席に座る事を許されず、立ったままにさせられます。

11時頃になると、戸建やマンションにチラシを撒きにいきます。枚数にもよりますが、深夜0時は過ぎてしまします。事務所に帰ってきても店の店長がまだ居座っているときは、同調圧力というものでしょうか、店長より先には帰れません。特に店の売り上げの数字が悪いときは、尚更帰宅が遅くなります。当時の書類のやり取りはFAXが主流で、3日に一度、営業マンと店舗の売上げ順位表が本部から流れてきます。

営業マンの売り上げ数字の仕組みとして、件数は契約数、売上は契約の対価としていただく仲介手数料、回収というのが仲介手数料を実際に受領した額です。半年毎に売り上げはリセットされ、毎半期が始まる期初に売り上げ目標を、わりと無理やり設定されます。低い目標数字であれば叱咤を受けて訂正されます。欲しいものリストといって、たいして欲しくなくても高級腕時計や車なども無理やり紙に記載させられ、また他店の人を無理やりライバルに決めさせられます。もちろん達成しなければ、激しく叱咤され自分で書いた目標なので達成せよと、いい感じの理不尽さを押し付けてきます。

今思えばなんて会社だと言われますが、当時は特に気にせず受け入れてました。やはり営業会社というのは売上至上主義なので売り上げを上げている人が一番偉いという感じです。売り上げを上げている営業マンは毎月、食事会という社長や役員がいる席に呼ばれてちやほやされて必要以上に褒め称えられますが、逆に悪い営業マンはカウント会議と称して3回呼ばれたら辞めてねというカウントで、数名がある店舗に呼び出されて数名の店長から人格否定なども含め大変激しくののしられます。もちろん給与も売り上げの良い営業マンは年収を1000万を優に超えますが、そうでない営業マンは基本給もどんどん下げられ、手取り10万くらいにもなります。天国と地獄を味わえる会社です。成績優秀者は年に2回の海外旅行も招待されるなどもありました。大変アグレッシブな会社なので、出入りも激しく、毎月30名入社して29人辞めると聞いてましたので、なんとなくわかる気がします。わりと業界ではキツメの会社であるとは有名でしたが、当時はそのような会社は珍しくなかったと記憶しております。

その他もたくさんのパワハラ、モラハラのネタ、面白かった事があったので思い出せばアップします!

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